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2011年3月読了分まとめ [□月間感想まとめ(本)]

■2011年3月読了分まとめ

計6冊
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★★★★☆
[本017]キャナリー・ロウー缶詰横町/ジョン・スタインベック

もー、スタインベック大好き!
黒澤明の「どですかでん」を思い出した。

実は「たのしい木曜日」を図書館で借りたら
この「キャナリー・ロウ」の続編であることがわかり、
急いでこちらを入手したんだけど。

「たのしい木曜日」の解説には、
“「キャナリー・ロウ」を先に読んだ方がより楽しめる”
と、書いてあった。
んなもんじゃない。
「たのしい木曜日」を読むなら「キャナリー・ロウ」は必須です。
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本018]たのしい木曜日/ジョン・スタインベック

「キャナリー・ロウ」を楽しんだ人なら
少し悲しい気分で読み始めなければならないのがつらいかも。
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★★★☆☆
[本019]オラが心の日本アメリカ/ダニエル・カール

何の気なしに借りたが意外と面白かった。
アメリカと日本、両方を愛するこの人ならではの本。
-----------------------------------------------
★★★★★
[本020]ブラッド・メリディアン/コーマック・マッカーシー

読みづらく、普通の読書の倍の集中力を要し、
それだけに読了にも時間がかかるのだけど
読んでる最中はのめり込んでしまう。

なんといっても情景描写が凄い。
畳み掛けるような濃密な文章が続くけど
集中して追っていけばかなり広がりのある情景が生まれる。
登場人物の行動についての説明や会話が極端に少なく、
さらっと読み流してしまったところにしか知るすべのない
重要な描写があったりして、話の道筋を失うことも少なくない。

何度も読み返すうちに前回読み落としてたところを補完している感じ。
少しずつパズルのピースが埋まっていくので
粘り強く読みたいと思う。不思議と苦じゃないんだな。
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本021]黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望/池田 平太郎

図書館の新刊コーナーにて。

黒田節、如水庵…福岡に住んでると、やっぱ興味をひかれる黒田のお殿様。
そもそもの官兵衛からして
あんまり知らない私にも
とてもわかりやすくて面白い本でした。
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本021]ホームレス入門―上野の森の紳士録/風樹 茂

南米で政府関係の現地調査等をしていたという
筆者の感性が面白い。
「ヤバい社会学」のスディール・ヴェンカテッシュを思い出した。
多分お二人は同じ種類の人間なんだろう。
…などとすぐにカテゴライズしようとしてしまう
私のような人間とは違って、まず垣根をつくることがない。
黒人ギャングやホームレスといった人たちへの近づき方が
いとも自然で、うらやましく思ってしまう。
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2011年2月読了分まとめ [□月間感想まとめ(本)]

■2011年2月読了分まとめ

計7冊
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★★★★☆
[本010]めくるめく世界/レイナルド・アレナス

メキシコ人神父のセルバンド師の冒険物語。凄い本。

なんの予備知識もなく読み始めると
初っぱなセルバンド師の幼少の出来事を書いた節が3つ続き、
なにがホントでなにが妄想なのか激しく混乱する。
だけど、読み進めるうちになんとなく読み方がわかってくる。
少し我慢するように!

大爆笑しながら読み進め、
最後のくだりでは涙を流す。
いつのまにかセルバンド師とともに戦ってたのかもしれない。
読書好きには激しくすすめたい本。
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本011]ショック・ロック/ジェフ・ゲルブ編

F・ポール・ウィルスン「ボブ・ディランと,トロイ・ジョンソンと,スピード・クイーン」
グレアム・マスタートン「ヴードゥー・チャイルド」、
ブライアン・ホッジ「鎮魂歌」、
マーク・ヴァハイデン「ブートレグ」、レイ・ガートン「世にも奇怪なギグ」
面白かったです。
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本012]地獄の家/リチャード・マシスン

「アースバウンド」読んで、思い出し読み。
やっぱり筆致や展開は似ている。
筋書きはアースバウンドよりもやや複雑で
さすが代表作(なのか?)。
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本013]家/ロバート・マラスコ

「家もの」ガンガン読みたくなってきたので続け読み。
巨匠マシスンの「地獄の家」に勝るとも劣らぬ傑作でかなり読み応えあります。
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本014]悪夢/ジェームス・ハーバート

思い出した。
いつもここで「家もの」の続け読みが失速するんだった。
面白くなくはないのだけど
他の「家もの」と比べるとやっぱり見劣りするんだよなぁ。
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本015]山小屋の主人の炉端話/工藤 隆雄

図書館の除籍図書から持ち帰った「山と渓谷」を見てたら
無性に山の話が読みたくなった。
日本の山にある山小屋の小屋番たちが
山での出来事を綴った読み物が1話ずつ収録されている。
とても面白かった。
特に飼い猫と狐の交流を語る「フーの秘密」には感動した。
-----------------------------------------------
★★★☆☆[本016]運命のボタン/リチャード・マシスン

表題作「運命のボタン」は
正直それほどいい出来とは思えず、
初っぱなからややがっかりしながら読み始めたのだけど、
徐々に「ショック・ウェーヴ」「小犬」など
好みの作品が出てきはじめ、最終的には満足。
特に気に入ったのは「四角い墓場」と「声なき叫び」で、
「声なき叫び」の繊細な描写には圧倒されました。
でも、マシスンはやっぱり長編の方が圧倒的に好きです。
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2011年1月読了分まとめ [□月間感想まとめ(本)]

■2011年1月読了分まとめ

ずっと放置してたので
2月に書いてます。

計9冊
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本001]セル(上)/スティーヴン・キング
★★★☆☆
[本002]セル(下)/スティーヴン・キング

後期キングの中では前期の雰囲気を残している作品。
でも正直登場人物同士の結びつきや存在感が
若干弱い感じがする。
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本003]森の惨劇/ジャック・ケッチャム

ケッチャムの新刊。
つっても夏に出てたのを見逃してました。

ひとりぼっちの軍隊ケッチャムVer.ともいうべき内容で
ますますレイモンに似てる感を強く感じる。
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本004]アースバウンド/リチャード・マシスン

マシスンの新刊は大好物の「家もの」!

筋書きはシンプルながら、
徐々に登場人物を襲う変化の描写はやっぱ秀逸。
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★★★☆☆
[本005]贅沢の条件/山田登世子
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本006]犬をかう人 ブタをかう人 イグアナをかう人/J.ヴェロニカ・キクルヴィッチ

読んだことないけど
多分「動物のお医者さん」という漫画に近い感じかな?
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本007]ピンプ/アイスバーグ スリム

シカゴを縄張りにしてピンプ稼業で成功?した
アイスバーグ・スリムの自伝小説。

原文で読んだらどんなにか面白いだろうと思う。
邦訳されたものでも独特のリズム感は伝わるものの、
どうしてもちょっと間が抜けた感じになってしまう。

出自的には大好きなエドワード・バンカーに近い小説なんだけど
バンカーがヘロインならアイスバーグはコカイン。
全く違う印象を感じる。

ちなみに彼は黒人ラッパーなんかの間で
絶大な人気を誇り尊敬を集めている伝説の存在なんだそうだが
日本人の感性では痺れるほどのかっこよさを実感することは出来ない。
似たような境遇・環境で生まれ育ったラッパーにこそ
影響を与えるかっこよさなんだろうと思う。
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本008]死の代理人/L. ロン・ハバード

積ん読本。
もしかしてまだ読んでないかな?と思ったら
やっぱ読んでなかった。
ハバードの作品、とても面白いのだけど
今はあまり読まれていないように感じる。なんでだろう?
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本009]トリック・ベイビー/アイスバーグ スリム

アイスバーグ・スリム2冊目。
アイスバーグが獄中で見た目白人そっくりの黒人詐欺師と出会うシーンから
始まり、その境遇を本に書いた、という設定の小説だけど、
おそらく実際そうなんだろう。

アイスバーグは決して文章が上手いわけではないし
構成も微妙だったりするのだけど
独特のグルーヴ感はクセになる。
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2010年12月読了分まとめ [□月間感想まとめ(本)]

■2010年12月読了分まとめ

ずっと放置してたので
2月に書いてます。

計12冊
-----------------------------------------------
★★★★★
[本097]MORSE -モールス-(上)/ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト
★★★★☆
[本098]MORSE -モールス-(下)/ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト

スウェーデンのキングと呼ばれてるらしい。
本屋で気になったので読んでみた。

読んでいて初めて気づいたけど、
これ映画館のチラシで気になってた
「愛しのエリ」って映画の原作だな。

とても面白い。途中からぐんぐん面白くなっていく。
私はキングとは全然違うと思ったが
北欧らしい静かなトーンは新鮮で私好み。
ラスト若干予定調和な感じもするけどそれもアリかなと思う。
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本099]ヤクザが恐喝りにやってきた/宮本 照夫

あー怖い、怖い。怖すぎる。
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本100]心地よい眺め/ルース・レンデル
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本101]トミーノッカーズ(上)/スティーヴン・キング
★★★★☆
[本102]トミーノッカーズ(下)/スティーヴン・キング

この作品あまり好きではなかったのだけど
ここにきて再読すると凄く面白かった。
キングにかかるとSFの設定さえ
ユーモア溢れるチープさ全開で
なんともいえない愛情が湧く。
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★★★☆☆
[本103]グリーンマイル(1)/スティーヴン・キング
★★★☆☆
[本104]グリーンマイル(2)/スティーヴン・キング
★★★☆☆
[本105]グリーンマイル(3)/スティーヴン・キング
★★★★☆
[本106]グリーンマイル(4)/スティーヴン・キング
★★★★☆
[本107]グリーンマイル(5)/スティーヴン・キング
★★★★☆
[本108]グリーンマイル(6)/スティーヴン・キング

キング再読月間といきますか。

グリーンマイルを初めて読んだ時は
興奮して眠れなかったことを思い出す。
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2011年11月読了分まとめ [□月間感想まとめ(本)]

■2010年11月読了分まとめ

ずっと放置してたので
2月に書いてます。

計10冊
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本087]太平洋戦争の失敗・10のポイント/保阪正康

学校で習ったことさえ覚えてない私には
とても良い入門書でした。
-----------------------------------------------
★★★★★
[本088]取るに足りない殺人/ジム・トンプスン

久々読み返してみると、凄い本だなぁ。
この作品はトンプスンの中でも
あまり評価の良くない作品だけど私は好き。
本当に面白いと思う。
-----------------------------------------------
★★★★★
[本089]死ぬほどいい女/ジム・トンプスン
思わずトンプスン続け読み。
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本090]戦争における「人殺し」の心理学/デーヴ・グロスマン

凄く納得のいった記述があったのだけど
読んでから時間がたちすぎて忘れてしまった・・・。
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★★☆☆☆
[本091]ホームレス大学生/田村研一

兄の書いた本。
ホームレス中学生1冊読めば良い。
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★★☆☆☆
[本092]生きる/北野武

これ、読んだ記憶が完全に消えてる。
-----------------------------------------------
★★☆☆☆
[本093]ぼくらがドラマをつくる理由/北川 悦吏子ほか

日本のドラマってどんな気持ちで作ってるんだろうと
常日頃疑問に思っていた私に良さそうな本だと思ったのだけど
そういう本じゃなかった。
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★★★☆☆
[本094]遙か南へ/ロバート・R・マキャモン

あー、これも書きたいことがたくさんあったのだけど
忘れてしまった。
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★★★☆☆
[本095]回想のビュイック8(上)/スティーヴン・キング
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本096]回想のビュイック8(下)/スティーヴン・キング
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2010年10月読了本まとめ [□月間感想まとめ(本)]

■2010年10月読了本まとめ

計11冊
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本076]ピーコ伝/ピーコ、糸井重里

おすぎとピーコについて
長年疑問に思ってたことが
わかった気がする。
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本077]これ、ニセ札でしょ!—シングル・マザーの戦う北京生活/浅井裕理

母の友達が北京に単身赴任してた。
50過ぎたおばちゃんひとり大変だろうと思ってたけど
この本読んでやっぱり大変だよなとしみじみ思う。
そのうち話聞きたいな。
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本078]おもしろ日本音楽史/釣谷真弓

日本古来の音楽について
わかりやすく語る。
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本079]西原理恵子×月乃光司のおサケについてのまじめな話/西原理恵子、月乃光司

私は下戸なのだけど、
お酒が飲めずに本当によかったと思ってしまう。
なんでも依存してしまうタイプだからな。
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本080]邪悪な花鳥風月/岩井志麻子

図書館の除籍本。
ぼっけえきょうてえだけ読んだことがあるが
じっとりした雰囲気がなかなか新鮮だった。
この本はどれかっていうと
バーカーみたいな感じなのかなあ(全然違うか)。
あまり好みではなかった。
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本081]廃墟の歩き方2/栗原亨

廃墟が好き、だけど廃墟内に潜入することはほとんどない。
なにしろ極度に恐がりな私が、廃墟に入れるわけがない。
でも眺めてるだけで、なんかいいのだ。

この本は廃墟好きなら誰でも訪れたことがあるだろう
有名な廃墟サイト「廃墟エクスプローラー」の管理人さんの本らしい。
知らずに借りたが、なかなか面白かった。

中でも衝撃的だったのは
廃墟となったペット施設の中で
見つけた経営者が未来の自分に宛てた手紙。
そんなものが本当に見つかってしまうとは。
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本082]煮え煮えアジアパー伝/鴨志田穣、西原理恵子
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本083]狂風世界/J・G・バラード

十年近く積ん読してた。
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本084]もっと煮え煮えアジアパー伝/鴨志田穣、西原理恵子
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本085]フィアー/L・ロン・ハバート

これもずっと本棚にあったが
内容を思い出せなかったので読んでみたら、未読だった。
そんな本がまだ山ほどあるのだろうと思う。
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本086]良い店悪い店の法則—販売現場の人間学/馬渕 哲、南条 恵

旦那さんの仕事本をつまみ食い。
「店員が頑張れば頑張るほど客は店を避けて通る」
「店員と仲良くなると面倒」などなど
コミュニケーションが苦手な人なら
常に感じてるだろう不満が書いてある。
こういうのをたくさんのお店が読んでくれたらなあと思うが
だからどうしたらいいということろまでは
書いてないのが残念な感じ。
これ読んでも結局お店は戸惑うだけなのかも。

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2010年9月読了本まとめ [□月間感想まとめ(本)]

■2010年9月読了本まとめ

計14冊
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本062]ジャック・ロンドン幻想短編傑作集/ジャック・ロンドン

本屋の店頭に平積みされていた本。
へえー、ジャック・ロンドンが、幻想短編!
こりゃ読まなきゃ!
同じく「赤死病」という長編も発見。
これがまたなんと終末もの。
早速帰って図書館で検索すると
赤死病のほうはなかったので買おうと思い、
あちこちの本屋で探すが見つからない。
最初に見た本屋の担当者は
ジャック・ロンドンにご執心のようだ。

で、幻想短編。
これが大変面白い。
特にツボなのは「古代のアルゴスのように」。
ゴールドラッシュが舞台の、老人の話で
野生の呼び声や白い牙が好きならおすすめ。
未開の奥地を舞台にした「赤い球体」も傑作。
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本063]憚りながら/後藤忠政

これも店頭平積み本から見繕ったが、
予約40人待ち。
いつになるのか検討もつかない。

と、待ってる間に義父が持ってることがわかり
旦那さんが送ってもらったのを横取りして早速。

政治や創価学会などと暴力団の関係を
さらっと実名をあげて語っている。
なかなか面白い。
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本064]杉浦まんが研究 まるごと杉浦茂/ペップ出版編集部

旦那さんが大好きな杉浦茂。
以前筑摩のシリーズを購入したときに
初めて読んで、夢中になった。
その杉浦茂本人のインタビュー等満載の本。

底抜けに脳天気で破天荒なマンガのイメージと、
寡黙で不器用で真面目な作者自身とのギャップに戸惑う。
-----------------------------------------------
★★★★★[本065]願い星、叶い星 (奇想コレクション)/アルフレッド・ベスター

なぜか前述の「憚りながら」と一緒に送られてきた義父本。
早川の異色作家短編集読んだら
次は奇想コレクションでしょ!
と、本屋で見かけるたびに思いつつ
まだ数冊しか呼んでいなかった。

で、喜んで読み始めたのだけど
これが大ヒット。
キングやマッカーシーのような
お馴染みの作家以外だと
チャールズ・ボーモント以来の感激。

冒頭の「ごきげん目盛り」に興奮し、
表題作「願い星、叶い星」にはクスッとして、
「イヴのいないアダム」に圧倒され
「昔を今になすもしもがな」にグッときて
「地獄は永遠に」で満足のフィニッシュ。

特にツボだったのは「昔を今になすもしもがな」。
この作品に限らずだけど、
設定自体がなじみ深いものが多いだけに
ヒネリがとても新鮮に感じる。
他の訳だとずいぶん印象が違うらしいので是非読んでみたい。

アルフレッド・ベスターの本は
1冊も読んだことなかったけど
早速「虎よ、虎よ!」を予約した。
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本066]杉浦茂—自伝と回想/杉浦 茂ほか

また杉浦茂。
アラーキーが撮影した
晩年の(この本出版時はご存命でした)杉浦茂の肖像に
生身の杉浦茂を見た気になる。

本人の筆による自伝「遠い記憶」は
先だってのまるごと杉浦茂とかぶっている部分も多いけど、
生前親交の深かった弟子の斉藤あきら氏の
「先生との半世紀」が読み応えがある。
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本067]赤死病/ジャック・ロンドン

ジャック・ロンドンが1913年頃(だったかな)に書いた
終末もの。
舞台は2060年くらい。
文明はほぼ完全に消滅しており
原始時代から再スタートを切るあたり
ジャック・ロンドンらしさを感じる。
半世紀後に描かれた数多の終末ものからすると
一場面程度のボリュームしかないシンプルさだけど
読後の満足感はひけをとらない。
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本068]虎よ、虎よ!/アルフレッド・ベスター

ベスターの最高傑作とも言われる長編。
読み始めると、やっぱりSFらしさに
苦手意識を感じてしまう。
でも、宇宙を舞台に怒濤のように展開するお話の楽しさに
徐々に引き込まれた。
アニメや映画にしたらさぞ大作になりそう。
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本069]ぼく、ドラえもんでした。/大山のぶ代

和気あいあいとした撮影日記という感じ。
大山のぶ代さんの人柄が伝わる。
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本070]地図にない町/フィリップ・K・ディック

合間本の定番は
ディック、フレドリック・ブラウン、ブラッドベリの短編集。
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本071]空を越えて—手塚治虫伝/今川清史

割とフィクション仕立ての伝記本で、
手塚治虫の先祖あたりから当時の社会情勢を交えて
そのルーツを語る本。
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本072]ロンドン骨董街の人びと/六嶋由岐子

何の気なしに借りた本。
意外と面白かった。
骨董云々というよりイギリス人気質・文化について語る。
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本073]イギリスのそよ風にのって - 異文化・日本人・教育の現場から/矢木信男

これはおそらくローカル本だと思う。
図書館の郷土資料のコーナーで見つけたが
別に福岡の話はない。
イギリスの日本人学校へ派遣教員として赴任した
福岡の先生が書いた本。

これもイギリス人の気質や文化について語る。
海外に馴染みもなく、英語もほとんどできない、
現地のことをなにもしらずに移り住んだ著者が
戸惑いながらも熱烈な探求心を持って
イギリス文化に取り組んでいくのが面白い。
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本074]やるかFuji Rock 1997‐2003/日高正博

日本でのフェスの先駆けであり重鎮である
フジロックの創生期。

こりゃー大変だ。
これだけのことをやってのけ、
日本にフェス文化を根付かせ、
ついにはブームにまで押し上げたんだから
その功績は多大なるものだ。

福岡にもサンセットライブというとても良いフェスがある。
他のフェスと違うな、と感じるのは
運営、地域、観客、出演者の一体感。
ただ人寄せのフェスでは得られない、なんとなく特別な感じがある。
きっとフジの創生期もこういう感じだったのだろうと想像する。
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本075]ホームレス中学生/田村裕

なぜ今さら。と自分でも思った。
さすが激売れ本、文章表現が結構うまい。

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2010年8月読了本まとめ [□月間感想まとめ(本)]

■2010年8月読了本まとめ

計8冊
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★★★★☆
[本054]夏への扉/ロバート・A・ハインライン

SF食わず嫌いで、積ん読してた本。
未だに読まれている作品だけあって、
普遍的なお話の面白さを堪能した。
あと、猫描写も楽しい。
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本055]堕落する高級ブランド/ダナ・トーマス

高級ブランドに求める歴史や確かさは虚像なんだろうか。
とぐろを巻くようなビジネスの世界である。
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本056]遠野物語/柳田國男

口語訳で読んだ。
この曖昧な感じがたまらない。
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本057]アブサロム、アブサロム!/ウィリアム・フォークナー

何度も挫折しているフォークナー。
新訳なら!と再挑戦したけど
やはり楽しむまではまだ遠い。
でも、ようやくコーマック・マッカーシーへの
フォークナーの影響をほんのり感じることができた。
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本058]サキ短編集/サキ

サキのユーモア、好きだなあ。
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本059]ダーティー・ホワイト・ボーイズ/スティーヴン・ハンター

よく書棚で見かける作家、初読。
あまりにもバカすぎる導入で大爆笑、
きっとそういう風に読んでくれってことだよね、と
思いつつ読み進めると、次第に「家族」をテーマにした
群像劇のような様相を呈してくる。
不思議な小説だった。
でも面白かったです。
ちょっとケッチャムの「ロードキル」を
彷彿とさせるような雰囲気。
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本060]1冊で知るムスリム/ハルーン・シディキ

図書館の新刊コーナーにて。
最近旦那さんがイスラムの本を読んでいたので
読むかも、と思って借りたが、結局自分で読んだ。
著者はカナダの著名なジャーナリストとのこと。
9.11以降もその前も続くイスラムへの偏見を知る。
多分著者はムスリムだと思うし、
もっとイスラムを知ってほしい!と思って書いた本だと思うのだけど
文章にはそうした押しつけがましさがなく、
宗教を知らない私でも読みやすかった。
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本061]川は静かに流れ/ジョン・ハート

図書館で好きな本を借りるばかりなので
たまには現在書店で平積みされてる本を借りてみようと
借りてみた。
一気に読めるが、どうしても主人公を信用できず、物語に没入できない。
あまり好みではないみたい。
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2010年7月読了本まとめ [□月間感想まとめ(本)]

■2010年7月読了本まとめ

計10冊
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本044]闇の展覧会(1)/カービー・マッコーリー編

久しぶりに引っ張り出してくる。
この頃のモダンホラーは、まだそれ以前の幻想怪奇小説の影響を強く感じる。
現在(今でもモダンホラーってジャンル生きてるのかな)
モダンホラーにどれだけキングが影響を与えたかよくわかる。
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本045]岩崎紘昌のだから骨董屋は面白い/岩崎紘昌

以前読んだとき、すっごくつまらないと思ったのだけど
読み返すとそうでもなかった。
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本046]この骨董が、アナタです。/仲畑貴志

超有名コピーライターにして骨董好き。
本職(?)だけに文章が軽快で面白かった。
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本047]闇の展覧会(2)/カービー・マッコーリー編

「霧」収録の(1)ばかり手に取ってしまっていたけど、
今読み返すとこっちのほうが好み。
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本048]美は一度限り 落日の美学 闘いの美学/野村秋介

旦那さんが借りてきた本。
読了後はネットサーフィン(って死語?)。
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本049]ドキュメント 宇宙 飛行士選抜試験/大鐘 良一 、小原 健右

図書館新刊コーナーより。
宇宙飛行士が選ばれしものだってのはなんとなく常識なんだけど
こうやって選抜の様子を追ってみると
思ってた以上に選ばれしものなんだなぁという感想を抱く一方、
中学生の部活みたいなノリもあり、ギャップが楽しい。
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本050]WORLD WAR Z/マックス・ブルックス

メル・ブルックスの息子にして、ロメロの大ファン。
ロメロ本人を始め、数あるゾンビ映画が
多種多様なゾンビネタを繰り出した後だというのに
まだこんなにあったのか!という感じの
ハッとする新鮮なネタのオンパレード。
この本の前にゾンビサバイバルマニュアル的な内容の
本を出しているらしい。
さもありなん。邦訳求む。
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本051]白の海へ/ジェイムズ・ディッキー

2回目の方が面白い。
筋を追ってしまう1回目より、
詩人らしい語り口が堪能できる。
-----------------------------------------------
★★★☆☆
[本052]死霊たちの宴〈上〉/J.スキップ&C.スペクター編

「WORLD WAR Z」を読んで久々に読みたくなった。
エロティックな作品が多い。
-----------------------------------------------
★★★★☆
[本053]幻想と怪奇—ポオ蒐集家/仁賀克雄編

この頃のアンソロジーは何度読んでも楽しめるものが多い。
ハズレなしって感じ?
-----------------------------------------------


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2010年6月読了本まとめ [□月間感想まとめ(本)]

■2010年6月読了本まとめ

計7冊
-----------------------------------------------
★★★★★
[本037]エデンの東(下)/ジョン・スタインベック
-----------------------------------------------
★★★☆☆[本038]髪の文化史/荒俣宏

簾の向こうでしとやかに鎮座ます
やんごとなき姫君の何ヶ月も洗ってない髪から発する異臭
・・・が最も印象に残る。
絶対に嗅ぎたくない。でも興味深い。
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★★★★☆
[本039]オウエンのために祈りを(上)/ジョン・アーヴィング
[本040]オウエンのために祈りを(下)/ジョン・アーヴィング

そういや最近アーヴィングの新作出てないな。
と思いつつ久々に。
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★★★☆☆
[本041]快話術/萩本 欽一

この人がソバにいたらめんどくさいなあ。
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★★★★☆
[本042]黒後家蜘蛛の会(1)/アイザック・アシモフ

ドラマが観たい。ドラマ化したことあるのかな?
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★★★☆☆
[本043]骨董屋からくさ主人/中島誠之助

骨董のもつ胡散臭さや魅力が匂い立つ本。
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